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ししとうの夏

 子どものころの夏休みはいつも鳥取のおばあちゃんちに行っていた。近くの川で魚を捕ったり泳いだりして、疲れたら家で昼寝。昼寝から目が覚めると、裏の山水で冷やしたスイカをおばあちゃんが切ってくれて縁側ですいかの種飛ばし大会。夜ごはんは山陰の魚や畑でとれたとうもろこし、とうふちくわなどをおばあちゃんが出してくれた。
 ある日、夕食にししとうの油炒めがでていた。おばあちゃんがそれを口にいれたとたん
「ああ!またハズレがわたしのとこにきたわ」
と言った。わたしたちがポカンとしているとおじいちゃんが笑い出し
「それはハズレじゃなくて、わしにとっては当たりだわな。あのな、おばあちゃんに辛いししとうがいったんだが、わしはいっつもそれを食べたい食べたいと思っとるだけど、かならずおばあさんとこにいっちゃうだわ。」
と言った。
「からくてたべられないわ。」
おばあちゃんがひとくちかじったししとうをお皿に置いた。おじいちゃんはそのおばあちゃんの残したししとうをつまんで口にほうりこんだ。
「んーうまい!これはやっぱり当たりだわな。」
と言ってもう一度大きい声で笑った。おばあちゃんも笑った。なんだか二人のやりとりがおかしくて、わたしたちも笑った。
 いま二人は天国にいってしまったのだけど、こうしてししとうの油いためを食べるといつも二人の姿が目に浮かんでくる。
 わたしもなんでもないペラッとめくれるくらいの日常のくり返しを大切に生きて生きたい。わたしたちが生まれて来たことを何かに強く刻印するよりも、なんでもなく笑って怒って泣いてほっとして暮らしていきたい。そしていつか風化して土になりたい。
 昨日、出先でししとうをいただき、またふっと思い出した夏の一日でした。
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by ponchimemo | 2013-10-10 23:01 | 日記

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先日伺った郡山市の阿武隈養護学校でアンコールに『にじ』を歌った。エビカニクスでは、激しくジャンプして踊ってくれていた子どもたちは、心地よいメロディにあわせて体を左右に揺らす子、頭を振る子、じっと聴く子、そして後ろの席では大人の方が涙を流しておられた。後で話を伺うと、放射能が心配で雨が降ると子どもたちを外に出せなかった。その時にみんなで『にじ』を歌ったんです。あの時を思い出したら泣けてきました。とおっしゃっていました。
そのにじの詞を書いたのは新沢としひこさん。曲は中川ひろたかさん。世界中のこどもたちが はじめの一歩 ともだちになるために など どれだけたくさんのこどもたちが、大人たちが、この歌たちに励まされ、心地よく歌い、遊び大きくなってきたんだろう。新沢さん、中川さんがいてくれてよかった。同じ時代にいられてめっちゃうれしい。かくいうわたしも、25年くらい前、この歌に会って世界が変わった1人です。その新沢さんのほぼ30周年記念コンサートが渋谷であります!めっちゃめちゃ楽しみです。本当におめでとうございますぽーん!写真は先日行われたリハ風景です。
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by ponchimemo | 2013-10-05 11:17 | 日記

ちいさい日記


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